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猫の膀胱炎

猫の膀胱炎

 

 猫の病気の中でよくある病気であり、再発することの多いものに、猫の下部尿路疾患(FLUTD)があります。

 と言われてもピンとこない方も多いと思いますが、膀胱炎とそれに伴う血尿や尿石症と言うと少しイメージがしやすいかもしれません。

 

 猫という動物は、意外に水を飲みたがらない動物みたいで、また水の飲み方にもこだわりがある動物のようで、うちの子は洗面台の水しか飲まない、蛇口からしか飲まないなど、飼い主を悩ませてしまう子も多いようです。

 それだけなら可愛い癖なのでしょうが、この可愛い癖による飲水量の低下が下部尿路疾患の原因の一つになってしまうことがあります。

 

 そもそも膀胱は体内にはありますが、尿道を介して外界に繋がっているため、どうしても細菌などの雑菌が膀胱内に侵入してしまいます。しかし通常は、細菌が膀胱粘膜に定着する前に尿と共に外に流れ出るので、細菌が膀胱内で大繁殖することはないのですが、水分摂取量の低下やトイレの我慢等により、濃い尿が膀胱内で溜まっている時間が長くなると、細菌が繁殖し膀胱炎となってしまうことがあります。

 

 ちなみに、膀胱炎の猫は

 ・トイレに行く回数が増える

 ・トイレの時間が長い

 ・尿の色が濃い(場合によっては赤くなる)

 ・陰部を気にして舐める

 のような症状を見せることが多いです。心当たりがある方は相談してください。

 

 他にも膀胱炎になる原因は多数あるのですが(ストレスやトイレが気に入らない等)水分をたくさん取り、たくさん尿を出すことが一番の予防方法であり、膀胱炎の治療方法になります。

 ちなみに猫の一日の水分摂取目安は200ml~250ml(体重×50mlほど)ですので、水飲んでないかも?と気になる方は、容器に目盛りが付いてるものが売られてますので、それで一日の飲水量を測ってあげるといいですね。